独特な食感と味を持っていて、体に良いと聞くことの多いアロエ。
アロエは実に600種類以上もあり、その中でも日本で流通しているのはごくわずかです。
日本でアロエといったら、「アロエベラ」と「キダチアロエ」が主なものになります。
ヨーグルトやシャンプーなど食べるだけでなく、塗ったり、内用・外用ともに使われています。
その起源は古代エジプトにまでさかのぼるといわれ、中国の漢方にも使われています。
日本でもアロエは「医者いらず」ともいわれるほど体にいいものとして知られています。
ビタミン、ミネラル、酵素、アミノ酸など私たちの体に必要な栄養素だけでなく、アロイン、アロエマンナン、アロエエモジン、アロエウルシンといったアロエ特有の成分も体に有用です。
アロエはニキビにどんな効果がある?
アロエに含まれる成分の中で肌に良い影響があるものをまとめてみました。
・アロイン・・・抗炎症
・アロエエモジン・・・抗炎症、整腸
・アロエチン・・抗菌、解毒
・アロエシン・・・抗炎症、メラニン色素の沈着の予防
・アロエジン・・・メラニンの生成の予防
アロエをニキビなど美容対策に使用する場合は、皮をむいて中のゼリー状の部分のみを使います。
また、絞ったアロエのエキスを肌に塗ったり、ゼリー状のアロエをパックがわりに肌に乗せたりすると効果的です。
ニキビで炎症した肌を鎮めてくれたり、アクネ菌などを殺菌してくれます。
殺菌や抗菌だけでなく、保湿にも優れた効果があるので肌が乾燥気味という方はアロエで肌にうるおいを与えることができます。
アロエのニキビへの間接効果
アロエの葉肉を肌に直接塗るのも効果がありますが、アロエは食すことによってもニキビに効果があります。
ビタミン、ミネラルが豊富でだけでなくアロエ独自の成分が力を発揮します。
アロエのアロエエモジンには大腸を刺激するので整腸作用があります。
腸は私たちが食べた食事から栄養素を吸収したり、体の免疫にも影響がある重要な器官です。
腸内環境が悪いと十分な栄養が吸収されないのでニキビなど肌荒れにつながります。
またアロエに含まれる『多糖体』と呼ばれる栄養素は腸内の善玉菌のエサになり腸内環境を整えてくれます。
腸内では善玉菌や悪玉菌がそれぞれナワバリ争いをしています。
体にいい作用をする善玉菌を助けて、善玉菌が優勢の状態を作ってあげると腸内環境が良くなります。
この多糖体はキダチアロエよりアロエベラの方が多く含まれていて約10倍もの差があります。
多糖体にはアロエの持つ他の成分の作用を助ける役割があります。
多糖体があるおかげでアロエの成分が十分に力を発揮でき、美容や健康に良い植物なのです。
アロエはニキビ以外にも効果がある
アロエのアロインやアロエシンなどは抗炎症効果があり、日焼けなどで肌が赤くなったときなどに有効です。
日焼けは肌が軽く火傷をしている状態なので炎症している肌を鎮めてくれます。
シミの原因になるメラニンの生成を抑えたり、色素の沈着を防いでくれるのも日焼けした肌には嬉しい効果です。
アロエに整腸作用があることは前述しましたが、便秘が改善されることによって体内の老廃物も排出されるのでダイエット効果も期待できます。
アロエの種類
日本で流通する「アロエベラ」と「キダチアロエ」を簡単に紹介したいと思います。
アロエベラ
アロエベラはアフリカ地域が原産のアロエです。
日本の気候では冬の気温によりあまり育ちが良くありませんが、葉が大きく分厚いのが特徴です。
アロエベラを使うときは皮をむいて中の葉肉を使います。
市販されているアロエヨーグルトなどに入っているのはこのアロエベラになります。
美容目的ならアロエベラが苦味も少なく扱いやすいのでおすすめです。
私たちの体には外部からの細菌やウィルスなどを攻撃するために『活性酸素』というものを白血球が作ります。
活性酸素はウィルスなどと戦うため非常に強く、増えすぎた活性酸素は自身の細胞にまで傷つけてしまいます。
アロエベラには活性酸素から体を守るための抗酸化物質が多く含まれています。
これはアロエベラ自身が過酷な環境下で育つためであると考えられています。
キダチアロエ
キダチアロエは、木の幹から枝が伸びているように葉が広がっているためキダチアロエ(木立アロエ)と呼ばれています。
地中に根を深く張り葉の根元を切って挿し木にするとそこから地中に根付いて生長することができます。
主に日本や中国に生息していて寒さにも強いアロエです。
キダチアロエを使うときは皮をむかずに丸ごと使われる場合がほとんです。
アロエベラとの違いは、アロエの苦味成分「アロイン」がキダチアロエの方が約1.5倍も多く含まれています。
アロエベラよりキダチアロエの方が苦いといわれていて、その理由はアロインの含有量の違いのためです。
アロインは医薬指定成分で効果が強いので取り扱いには注意が必要です。
特に子宮収縮作用があるので妊婦さんは摂取を控えるべきです。
まとめ
アロエがニキビへの直接的な効果と間接的な効果をまとめてみました。
なんとなくアロエは体には良いだろうと思っていた方もアロエの持つ美容パワーを知っていただけたかと思います。
アロエは効果が高い反面、アロインなど子宮を収縮する成分も含みます。
妊婦さんなどは摂取を控える必要がありますがその他の人は正しく利用すればとても有用な植物です。
しかし、アロエがいくら優れたものといっても大量に摂取することは体にとっては逆に毒となります。
アロエを食べたり、顔にパックしたり、それぞれの使い方で美肌を目指しましょう。
アロエは無理でも妊婦さん、赤ちゃんでも使えるスキンケアがノンエーです。
刺激となる成分が含まれていないので、肌にやさしくケアできます。
ヒアルロン酸やリピジュア、ローヤルゼリーなどが含まれているので洗い上がりもしっとり。
今使っている洗顔で肌がつっぱるという人はぜひ使ってみてくださいね。