第一三共ヘルスケアが販売している家庭の消毒液としても定番のマキロン。
このマキロンが「ニキビに効果がある」という情報がネットで流れています。
その反対に「ニキビが悪化した」という情報もあり、結局どっちが正しいの?と思われたかもしれません。
マキロンは本来、擦り傷や切り傷の時に殺菌と皮膚の修復を助けるものです。
以外にも痔など、デリケートな箇所にも使用することができるので顔にも使用はできます。
メーカーがマキロンの効能としてあげているのは、擦り傷、切り傷、かき傷、やけど、虫刺され、かゆみ、創傷面の殺菌・消毒、靴擦れ、痔疾時の肛門の消毒などです。
効能に、殺菌・消毒とあるとメーカーは想定していなくてもニキビにも十分効果があるように思えますよね。
目次
マキロンでニキビに効果があるのか?
ニキビができる原因は、毛穴の詰まりから始まり、他にも、食事や睡眠などの生活習慣、スキンケアなどです。
皮膚の表面には複数の菌が常に存在しています。
詰まった毛穴の中で、肌に存在する菌の一種である『アクネ菌』が増殖し周辺組織を炎症させるため赤くなります。
炎症していない毛穴の詰まりだけでもニキビの一種ですが、これはただ毛穴が詰まっているだけですのでマキロンを使用しても意味がありません。
では、赤く炎症したニキビにマキロンを使用したらどうなるかというと、『多少は効果があります』。
マキロンなどの炎症を抑える成分が含まれているものを塗れば赤みが引くことはあります。
しかし、ニキビが治るのかというとそれは違います。
アクネ菌は詰まった毛穴の中で増えているのであって、肌の表面にマキロンを塗っても表面のアクネ菌を殺菌するだけだからです。
これが、切り傷、擦り傷なら露出した患部の殺菌・消毒になりますが、ニキビの患部は詰まった毛穴の中と言えます。
膿が溜まったニキビが破れてしまった時に殺菌目的でマキロンを使用することは効果的です。
この場合は患部が露出しているので殺菌することで雑菌によるニキビの悪化を防ぐことができます。
アクネ菌はニキビの原因にはなりますが、悪い菌ではありません。
他にも肌に存在する常在菌とともに肌の健康を守ってくれている菌です。
マキロンを使用し、アクネ菌を含む常在菌を殺菌してしまうと逆に肌の健康を損なってしまう可能性があります。
マキロンでニキビが悪化する
マキロンを使用して逆にニキビが悪化する人もいます。
マキロンには『エタノール』が含まれています。
アルコールの一種ですので、敏感肌の人や肌が弱い人はマキロンを塗ることによって刺激を受け、それがニキビの悪化の原因になることがあります。
アルコールにアレルギーがある人はかぶれなどを引き起こすため使用しないでください。
エタノールは揮発性が高く、塗った直後はひんやりしますが、すぐに肌の水分とともに蒸発してしまいます。
乾燥肌の人もマキロンを使用すると逆に水分が奪われて乾燥し、ニキビ悪化してしまうことが考えられます。
ニキビを自力で治すには
できてしまったニキビは体の不調のサインです。
ニキビを恨むのではなく、ニキビができてしまった原因を考えましょう。
ニキビができてしまう原因はいくつもありますが、下の項目でチェックが付いたものがあれば改善していきましょう。
- 睡眠不足
- 食事のバランスが崩れている
- 普段運動をしない
- タバコを吸う
- よくお酒を飲む
- 仕事やプライベートでストレスを感じている
- 洗顔はとにかくゴシゴシ汚れを落としている
- 化粧水なんて使わない
- 夏も冬もエアコンの使用が多い
ニキビができてしまう原因をあげるだけでもかなりの数になります。
しかし、ニキビができる原因を対策していくと、すでにできてしまったニキビの治りは早く次のニキビができるのも防ぐことができます。
どれも当てはまらないのにニキビができるという人は一度皮膚科を受診した方がいいでしょう。
ニキビではない皮膚の疾患の可能性もあるので、ニキビの対策をしても効果がないことがあります。
早くニキビを治したいなら皮膚科を受診するべき
すでにできてしまったニキビを早く治したいのであれば、皮膚科を受診するべきです。
なぜなら、ニキビは『尋常性ざ瘡:じんじょうせいざそう』と呼ばれる皮膚疾患の一つだからです。
生活習慣やスキンケアを正すのはニキビの治療というよりは対策になります。
もちろん、皮膚科に行ったから正しい生活習慣やスキンケアをしなくていいということではありません。
「ニキビぐらいで病院なんて恥ずかしい、大げさ」と病院に行かないケースがほとんどです。
特に思春期に、まだ学生のため自分の意思で病院に行くことがない時期にニキビに悩まされます。
そのため「ニキビで病院は恥ずかしい、大げさ」と思っていると、ニキビが悪化して治ったとしても今度はニキビ跡に悩むことになります。
マキロンで表面のアクネ菌を殺菌するくらいなら、病院で抗菌薬を処方してもらいましょう。
ニキビが顔近くにあり、誤ってマキロンが目に入ることもあるのでマキロンを顔に使用するのはあまりおすすめできません。
ニキビ対策には肌の常在菌と共生することが大切
汚れをしっかりと落とすことも大切ですが、刺激を与えることはよくありません。
モチモチした泡で毛穴もスッキリ、キレイになった肌で常在菌と共生しニキビ予防しましょう!
まとめ
マキロンはあくまでも消毒薬です。
切り傷や擦り傷、やけどの殺菌・消毒、かゆみ、虫刺されなど本来の目的に使用しましょう。
ニキビはアクネ菌だけが原因ではなく、食事や睡眠、運動、スキンケアなども密接に関係してきます。
アクネ菌を減らすことだけを考えすぎずに、上手く共生することを意識してニキビ対策をしましょう!