「ターンオーバーが乱れるとニキビができる」
スキンケアでよく目にすることがありますが、
「ターンオーバーってそもそもなに?」
「ターンオーバーが乱れるってなんのこと?」
といった疑問を感じると思います。
赤ちゃんや子供の肌は弾力がありキレイな素肌をしています。
本来、肌の一番外側の角質と呼ばれる部分はこのような状態になるために、古い角質を除去しキレイな肌になろうと新陳代謝を行なっています。
角質の構造や役割をことを知ることで、ターンオーバーを自然なサイクルで行われるようにすることがニキビを予防し美肌になるために一番重要です。
角質の役割と構造、ターンオーバーのことを詳しく紹介したいと思います。
角質と角質層とは?
「角質」というのは肌の一番表面、表皮の最も外側に位置している「角質細胞」のことを指します。
角質は角質細胞が10〜15くらいの層になっていてこれを角質層といいます。
角質層は角質細胞と角質細胞の間に存在する「角質細胞間脂質」と呼ばれるものと「水分」で主に構成されています。
角質層の厚さはわずか0.02mmしかなく、この厚みで肌を様々な刺激から守っているのです。
体の部位によって厚みは違い、顔のほおなどは薄く、足のかかとなどは厚くなっています。
角質は表皮の一部で表皮には、角質層の他に顆粒層(かりゅうそう)、有棘層(ゆうきょくそう)、基底層(きていそう)が重なりあっています。
ヒゲを剃らないわけにはいかないと思いますので、ダメージを極力少なくするには電気シェーバーとカミソリを日によって使い分けたり、カミソリの刃はメーカー推奨の交換時期がありますのでご使用のメーカーを確認してみてください。
角質層のターンオーバー
基底層で細胞分裂が行われることで新しい次の角質となる角化細胞が生まれます。
約2週間かけて有棘層、顆粒層まで押し上げられていき角質層になったあとはさらに約2週間かけて垢などと一緒に剥がれ落ちます。
この新しい肌が生まれて、その肌が角質層まで到達して役目を終えるまでの一連のサイクルを約28日間(4週間)で行なっています。
これを「ターンオーバー」といいます。
私たちの肌はこうして新しい皮膚を毎日作っていて目に見えるような変化がなくても徐々に入れ替わっています。
ちなみにニキビの跡がクレーター状になってしまうのはニキビが真皮までダメージを与えてしまうとニキビが治ってもでこぼこした跡になってしまいます。
角質層の役割
角質層には、主に2つ役割があり外部からの刺激から肌を守る「バリア機能」と肌内部の水分を保つ「保湿機能」です。
バリア機能が弱いと外部からの刺激によりニキビなど肌荒れのトラブルが発生します。
バリア機能と保湿機能
肌の表面は常に刺激にさらされています。
紫外線や細菌などから肌を守ってくれるのが角質層で、角質層がなければ肌に深刻なダメージを与えてしまいます。
肌が乾燥するとカサカサになるため乾燥させないように皮脂がより多く分泌されてしまいます。
角質層の保湿機能が正常であると肌はキメが整ってハリとツヤが生まれます。
角質層には、「角質細胞間脂質」、「天然保湿因子(NMF)」、「皮脂膜」がありこれが保湿に重要な役割を持っています。
角質細胞間脂質は角質細胞と角質細胞の間の隙間を埋めてつなぎ合わせるものです。
例えば、レンガ積みを想像してみてください。
レンガとレンガの間をセメントで埋めて隙間をなくし積み重ねますが、まさしくそれと同じことが角質層でも起きています。
レンガが角質細胞とした場合、角質層ではセメントと同じ役割をする成分があります。
それが「セラミド」と呼ばれる私たちがもともと肌に持っている保湿成分です。
セラミドで角質細胞と角質細胞の間を埋めてつなぎ合わせているのです。
角質細胞間脂質=セラミド なのです。
セラミドが少ない肌は保湿成分が少ないということで、カサカサに乾燥してしまうのです。
角質細胞の間のセラミドは脂質の層と水分の層が交互に規則正しく重なっています。
この脂質の層⇨水分の層⇨脂質の層⇨水分の層が規則正しく重なった構造を「ラメラ構造」といいます。
ラメラ=層状という意味で、何層にも重なっているためこのように呼ばれています。
しっかりとした角質細胞と角質細胞間脂質(セラミド)で作られた角質層であれば隙間がないので、外部からの刺激をシャットすることができます。
また肌の水分の蒸発も防いでくれる機能も持ち合わせています。
逆に角質細胞と角質細胞がセラミドでうまく結合できていないと角質細胞と角質細胞の間がスカスカの状態となり外部からの刺激を受けやすい状態となります。
天然保湿因子(NMF)と聞くと何かすごいもののように感じてしまいますが、私たちが元から肌に持っているアミノ酸を主成分とする保湿成分です。
天然保湿因子=誰でも元々持っている保湿成分
赤ちゃんの肌がみずみずしく、年齢を重ねるにつれ乾燥肌に悩む方が増えるのも天然保湿因子(保湿成分)が加齢とともに減少することが原因といわれています。
水分を保水することに優れており、天然保湿因子(保湿成分)の働きが十分であれば、ハリやツヤがありキメが整った肌になります。
不十分だと肌がカサカサになるので乾燥させないように皮脂の分泌が活発になります。
その結果毛穴が詰まりやすくニキビなどの肌トラブルになります。
アトピー性皮膚炎の患者さんなどはこの天然保湿因子(保湿成分)が少ない、まったくないことが明らかになっています。
皮脂膜は肌の一番外側にあり、皮脂腺から出た皮脂と汗などが混じり薄い膜として肌の水分の蒸発を防いだり、外部からの刺激を防ぐ働きがあります。
多めの皮脂は毛穴を詰まらせニキビの原因となりますが皮脂だから悪いということではなく、皮脂には乾燥を防ぐ重要な役割があります。
すべて落としてしまうと肌にとっては逆に負担となり肌の滑らかさなどが失われてしまいます。
ニキビができやすい角質の状態
角質と角質層の構造と役割、ターンオーバーまで知るとニキビができやすい肌がどういう状態なのかがわかります。
ニキビができやすい角質とは、約28日のターンオーバーのサイクルが乱れていて古い角質がキレイに剥がれ落ちていない状態があげられます。
角質が本来のバリア機能と保湿機能を果たしていない状態、これがニキビなどの肌トラブルを引き起こします。
角質細胞間脂質(セラミド)や天然保湿因子(保湿成分)が少ないのも角質がスカスカ、肌はカサカサの状態となります。
肌のバリア機能が著しく落ちているこの状態も外部からの刺激でニキビなどの肌荒れにつながります。
角質細胞間脂質と天然保湿因子を増やすには
角質細胞間脂質(セラミド)や天然保湿因子(保湿成分)を増やすにはコレステロールやアミノ酸が必須になります。
コレステロールには悪玉コレステロールなど良いイメージを感じないと思いますが、角質細胞間脂質(セラミド)を増やすには必要な成分です。
魚油や亜麻仁油、エゴマ油などの「オメガ3脂肪酸系の油」とビタミンDを一緒に摂ることによって角質細胞間脂質(セラミド)を増やしてくれます。
天然保湿因子(保湿成分)はアミノ酸が原料ですからアミノ酸を多く含む、アミノ酸スコアの高い食品を選びましょう。
アミノ酸スコアとは9種類の必須アミノ酸がバランスよく含まれているので体の中で十分なタンパク質が合成できるものをいいます。
バランスの良い食品=アミノ酸スコアが高い
バランスの悪い食品=アミノ酸スコアが低い
魚、牛乳、ヨーグルト、卵などがアミノ酸スコアが高くおすすめです。
角質細胞間脂質(セラミド)と天然保湿因子(保湿成分)を増やしてニキビなどの肌トラブルがない角質を作りましょう。
まとめ
角質の構造と役割からニキビができやすい角質をまとめてみました。
正常な肌は角質の状態で、キメ、ハリ、ツヤが変わってきます。
ターンオーバーは約28日周期ですので例えば食事を改善したり、スキンケアを変えたりした時はすぐに結果を求めるのは良くありません。
一度乱れたターンオーバーを元に戻すのにはターンオーバーが1サイクルか2サイクルほど過ぎるまで様子を見る必要があるからです。
ニキビができるとすぐに治したくて結果を求めてしまいがちですが焦らずじっくりと肌の調子を整えていくことが大切です。
保湿ができていない乾燥した肌は刺激を受けてターンオーバーも乱します。
ニキビ専用石鹸『ノンエー』なら皮脂も落としながら保湿もできます。
『ヒアルロン酸』や『リピジュア』が角質層にしっかりとうるおいを与えます。
ノンエーでしっかりとニキビ対策をしましょう!